完全無料のJavaScript学習講座 4日目:演算子と制御構造

JavaScriptを効果的に活用するためには、演算子と制御構造の理解が欠かせません。

今日は、プログラミングの基礎となる演算子、ループ、および条件分岐を学習していきましょう。

これらの要素は、より複雑で魅力的なプロジェクトへの取り組みにおいて必須のスキルとなります。

この講座を通じて、JavaScriptの構文や仕組みを理解し、プログラムの流れを自在に操る力を身につけましょう。

目次

演算子

算術演算子

算術演算子は、足し算や引き算、掛け算、割り算などの数学の計算を行います。

足し算(加算)

足し算は、2つの数値を足すために使われる演算子です。

プラス記号(+)を使って表現されます。

let x = 3; //変数xを宣言し、変数xに3を代入
let y = 4; //変数yを宣言し、変数yに4を代入
let sum = x + y; //変数xと変数yを足し算している(3+4)
console.log(sum);//3+4の結果の7が出力される

変数sumは、”summation”(合計)の略で、数値の足し算を意味します。

引き算(減算)

引き算は、1つの数値から別の数値を引くために使われる演算子です。

マイナス記号(-)を使って表現されます。

let x = 5; //変数xを宣言し、変数xに5を代入
let y = 3; //変数yを宣言し、変数yに3を代入
let diff = x - y; //変数xから変数yを引いている(5-3)
console.log(diff);//5-3の結果の2が出力される

変数diffは、 “difference”(差分)の略で、数値の引き算を意味します。

掛け算(乗算)

掛け算は、2つの数値をかけ合わせるために使われる演算子です。

アスタリスク(*)を使って表現されます。

let x = 4; //変数xを宣言し、変数xに4を代入
let y = 3; //変数xを宣言し、変数xに3を代入
let mul = x * y; //変数xに変数yを掛けている(4*3)
console.log(mul);//4*3の結果の12が出力される

変数mulはmultiply(乗算)の略で、数値の掛け算を意味します。

割り算(除算)

割り算は、1つの数値を別の数値で割るために使われる演算子です。

スラッシュ(/)を使って表現されます。

let x = 10; //変数xを宣言し、変数xに10を代入
let y = 2; //変数xを宣言し、変数xに2を代入
let div = x / y; //変数xを変数yで割っている(10/2)
console.log(div);//10/2の結果の5が出力される

変数divは、”division”(除算)の略で、数値の割り算を意味します。

あまり(剰余)

あまりを求める演算子は、1つの数値を別の数値で割ったときの余りを求めます。

パーセント記号(%)を使って表現されます。

let x = 7; //変数xを宣言し、変数xに7を代入
let y = 3; //変数xを宣言し、変数xに3を代入
let mod = x % y; //変数xを変数yで割ったあまりを計算している(7%3)
console.log(mod);//7%3の結果の1が出力される

変数modは、”modulus”(剰余)の略で、ある数値を別の数値で割ったときの余りを意味します。

比較演算子

比較演算子は、2つの値を比較し、その結果を真偽値(true または false)として示します。

== (イコール)(等しい)

左辺と右辺が等しいとき、結果はtrueになり、等しくないときはfalseになります。

console.log(5 == 5); // true
console.log(5 == 6); // false

このコードでは、イコールを挟んで左側と右側を比較しています。

1行目では5と5を比較しているため、結果はtrue(等しい)となり、2行目では5と6を比較してfalse(等しくない)という結果が表示されます。

!= (ノットイコール)(等しくない)

左辺と右辺が等しくないとき、結果はtrueになります。

console.log(5 != 5); // false
console.log(5 != 6); // true

このコードでは、ノットイコールを挟んで左側と右側を比較しています。

1行目では5と5を比較しているため、結果はfalse(等しくない)となり、2行目では5と6を比較してtrue(等しい)という結果が表示されます。

== との違いは、== が比較したときに左右が等しい場合にtrue(正しい)という結果を返すのに対して、!= では、左右が正しくないときにtrue(正しい)と返すのが特徴です。

> (グレーターザン・大なり)(より大きい)

左辺が右辺より大きいとき、結果はtrueになります。

console.log(5 > 4); // true
console.log(5 > 5); // false

このコードでは、> を挟んで左右を比較しています。

1行目では5と4を比較して、4より5のほうが大きいので、true(正しい)という結果になります。

2行目では、5と5を比較して、左辺と右辺が等しくなってしまっているので、false(正しくない)という結果になります。

>は、後述する< と同じく左右を比較しているものの、左辺が右辺より大きいかどうかを判断基準としています。

<(レスザン・小なり)(より小さい)

左辺が右辺より小さいとき、結果はtrueになります。

console.log(5 < 6); // true
console.log(5 < 5); // false

このコードでは、<を挟んで左右を比較しています。

1行目では5と6を比較して、6より5のほうが小さいので、true(正しい)という結果になります。

2行目では、5と5を比較して、左辺と右辺が等しくなってしまっているので、false(正しくない)という結果になります。

< は、前述した> と同じく左右を比較しているものの、左辺が右辺より小さいかどうかを判断基準としています。

>= (グレーターオアイコール・以上)

左辺が右辺以上のとき、結果はtrueになります。

console.log(5 >= 5); // true
console.log(5 >= 6); // false

このコードでは、>= を挟んで左右を比較していますが、条件が2つあります。

一つは左辺と右辺が等しいかどうか、もう一つは左辺が右辺より大きいかどうかです。

ですので、1行目の5と5を比較した際、等しいのでtrueという結果になっています。

「以上」というのは、その数値も含むため、「5以上」の場合は5とそれより大きな数値の両方が含まれます。

<= (レスオアイコール・以下)

左辺が右辺以下のとき、結果はtrueになります。

console.log(5 <= 5); // true
console.log(5 <= 4); // false

このコードでは、<= を挟んで左右を比較していますが>=と同じく条件が2つあります。

一つは左辺と右辺が等しいかどうか、もう一つは左辺が右辺より小さいかどうかです。

ですので、1行目の5と5を比較した際、等しいのでtrueという結果になっています。

「以下」というのは、その数値も含むため、「5以下」の場合は5とそれより小さな数値の両方が含まれます。

論理演算子

論理演算子は、条件を組み合わせてチェックするために使われる演算子です。

JavaScriptでは、主に以下の3つの論理演算子が使われます。

  1. 論理積(AND): &&
  2. 論理和(OR): ||
  3. 論理否定(NOT): !

論理演算子を使うことで、複雑な条件を組み合わせてチェックすることができます。

論理積(AND): &&

&&は、両方の条件が真(true)である場合に真(true)を返します。どちらか一方でも偽(false)であれば、結果は偽(false)になります。

let age = 18; //変数ageを宣言し、18を代入
let hasLicense = true; //変数hasLicenseを宣言し、trueを代入

if (age >= 18 && hasLicense) {
  console.log("運転できます");
} else {
  console.log("運転できません");
}

この例では、ageが18以上であり、かつhasLicenseが真(true)である場合、運転できると表示されます。

1行目で、変数ageに18を代入しています。年齢という箱に18歳という中身を入れたわけです。

2行目では、変数hasLicenseにtrueを代入しています。これは「免許を持っている」という箱にtrue(持っている)という中身を入れています。

if (age >= 18 && hasLicense) 

このコードで、年齢が18以上、かつ免許を持っているという条件をつけています。

if文については後述しますが、全体を見ると、

「もし、18歳以上で免許を持っている場合」「運転できます」と出力されるわけです。

2つの条件が片方でもtrueじゃなければ、この式は成立しないため、「運転できません」と出力されます。

論理和(OR): ||

||は、どちらか一方または両方の条件が真(true)であれば、真(true)を返します。

両方の条件が偽(false)である場合のみ、結果は偽(false)になります。

let isRaining = false;
let hasUmbrella = true;

if (isRaining || hasUmbrella) {
  console.log("外に出られます");
} else {
  console.log("外に出られません");
}

この例では、isRainingが偽(false)でも、hasUmbrellaが真(true)であれば、外に出られると表示されます。

この式では雨が降っているかどうか、傘を持っているかどうかを確認しています。

雨が降っていても、傘を持っていれば、結果はtrueとなり、外に出られます。逆もしかりです。

この場合、外に出られませんと表示されるのは、雨が降っていて、傘を持っていない場合のみになります。

論理否定(NOT): !

!は、条件が真(true)であれば偽(false)を、偽(false)であれば真(true)を返します。

条件の真偽を逆にする効果があります。

let isRaining = false;

if (!isRaining) {
  console.log("雨が降っていません");
} else {
  console.log("雨が降っています");
}

この例では、isRainingが偽(false)であるため、!isRainingは真(true)となり、「雨が降っていません」と表示されます。

制御構造

条件分岐

条件分岐は、プログラムの流れを変えるための仕組みです。

条件が満たされた場合と満たされなかった場合で、プログラムがどのように動作するかを決めることができます。

JavaScriptでは、条件分岐にはif文とelse文が使われます。

例えば、天気が晴れているかどうかをチェックし、晴れている場合は「外で遊ぶ」と表示し、そうでない場合は「家で遊ぶ」と表示するプログラムを作りたい場合、以下のように書くことができます。

if文
let weather = "晴れ"; //変数weatherに晴れを代入

if (weather === "晴れ") { //変数weatherが晴れかどうかをチェック
  console.log("外で遊ぶ");//変数weatherが晴れならこの行が出力される
} else {
  console.log("家で遊ぶ");//変数weatherが晴れじゃない場合この行が出力される
}

このプログラムでは、weather変数が”晴れ”と等しい場合、console.log("外で遊ぶ");が実行され、そうでない場合はconsole.log("家で遊ぶ");が実行されます。

else if文

複数の条件をチェックする場合はelse if文を使うことができます。

例えば、次のようなプログラムが考えられます。

let score = 80; //変数scoreに80という数値を代入

if (score >= 90) { //scoreが90以上かどうか変数scoreと比較
  console.log("優秀"); //scoreが90以上ならこの行が出力される
} else if (score >= 70) { //scoreが70以上かどうか変数scoreと比較
  console.log("良い"); //scoreが70以上ならこの行が出力される
} else if (score >= 50) {//scoreが50以上かどうか変数scoreと比較
  console.log("普通"); //scoreが50以上ならこの行が出力される
} else {
  console.log("不合格");//scoreが50未満ならこの行が出力される
}

このプログラムでは、score変数の値によって、「優秀」、「良い」、「普通」、「不合格」のいずれかが表示されます。

条件分岐を使って、さまざまな状況に対応するプログラムを作ることができます。

ループ

ループとは、プログラムで同じ処理を繰り返し実行するための構造です。

JavaScriptでは、主に以下の3種類のループ構造が使われます。

  1. forループ
  2. whileループ
  3. do-whileループ
forループ

forループは、決まった回数の繰り返しを実行する場合に使われます。

for (初期化; 条件式; 更新) {
  // 繰り返し実行される処理
}
for (let i = 0; i < 5; i++) {
  console.log(i);
}

この例では、変数iが0から始まり、iが5未満の間、繰り返し処理が実行されます。

iはループごとに1ずつ増加し、最終的に0から4までの数字が表示されます。

whileループ

whileループは、ある条件が真(true)である間、繰り返し処理を実行します。

while (条件式) {
  // 繰り返し実行される処理
}
let num = 0;
while (num < 5) {
  console.log(num);
  num++;
}

この例では、変数numが5未満の間、繰り返し処理が実行されます。

numはループごとに1ずつ増加し、最終的に0から4までの数字が表示されます。

do-whileループ

do-whileループは、条件をチェックする前に、繰り返し処理が少なくとも1回実行されるループです。

条件が偽(false)でも、最初の1回は必ず実行されます。

do {
  // 繰り返し実行される処理
} while (条件式);
let num = 0;
do {
  console.log(num);
  num++;
} while (num < 5);

この例でも、変数numが5未満の間、繰り返し処理が実行されます。numはループごとに1ずつ増加し、最終的に0から4までの数字が表示されます。

繰り返し回数が明確な場合は、forループが適しています。

一方、繰り返し回数が不明で、条件が満たされるまで繰り返す必要がある場合は、whileループを使用すると良いでしょう。さらに、繰り返し処理を最低1回は実行し、その後条件によって繰り返しを続ける場合は、do-whileループが適切です。

ループを使う際には、無限ループに陥らないように注意が必要です。
無限ループとは、条件がいつまでたっても偽にならず、プログラムが終了しなくなってしまう状況です。
そのため、適切な条件式や更新処理を設定して、ループがいずれ終了するようにプログラムすることが重要です。

これらのループ構造を理解し、適切に使用することで、プログラムの効率と可読性を向上させることができます。

まとめ

少しずつ難易度が上がってきましたね。

演算子は、算数に似ていて(ほぼ一緒なので)、理解しやすかったと思われます。

ただし、制御構造は複雑で、何度も読み返したり、実際にプログラムを作成してみないと理解できない部分もあるでしょう。

しかし、これらは複雑なプログラムを構築する際に必要不可欠なスキルです。

構文を覚えることはもちろん重要ですが、日本語でプログラムの動作を考えることで、より理解が深まるでしょう。

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